【新型コロナ⑪】新型コロナウイルスによる偏見や差別に警鐘

現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、各地で感染者やその関係者らに向けられた偏見、差別が深刻化していっています。

〔時事通信〕(2020.4.17)

「お前も感染者?」 差別が追い打ち―新型コロナ

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020041600706&g=soc

〔朝日新聞デジタル〕(2020.4.22)

感染者の家に投石や落書き 首長ら「差別許されない」

https://www.asahi.com/articles/ASN4Q3SX5N4PONFB00P.html

〔三重県四日市市HPより〕

新型コロナウイルス感染症に関する市長から市民へのメッセージ(4月23日)

https://www.city.yokkaichi.lg.jp/www/contents/1587613077559/index.html

4月22日、新型コロナウイルス感染症専門家会議が発表した「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」の中で、新型コロナウイルス感染に伴う偏見と差別の解消に向けて社会全体で取り組むべきことについてまとめられているので紹介します。

(言及箇所のまとめ)

現在、医療機関や高齢者福祉施設等で、大規模な施設内感染事例が発生し、医療・福祉従事者等に対する偏見や差別が広がっており、こうした影響が、医療・福祉従事者本人のみならず、その家族に対しても及び、子どもの通園・通学を拒まれる事例も生じています。

また、物流など社会機能の維持に必須とされる職業に従事する人々に対しても、同様の事例がみられ、こうした風潮の中で、新型コロナウイルス感染症に感染した著名人などが、「謝罪」を行う事例もみられます。

こうした偏見や差別は、感染者やその家族の日常生活を困難にするだけでなく、

・ 感染者やその家族に過度な不安や恐怖を抱かせる

・ 感染した事実を表面化させることについて、本人が躊躇したり、周囲の者から咎められたりする事態に及び、そのために周囲への感染の報告や検知を遅らせ、それによって更なる感染の拡大につながりかねない

・ 医療・福祉従事者などの社会を支える人々のモチベーションを下げ、休職や離職を助長し、医療崩壊や、物流の停止などといった極めて大きな問題につながりかねない

ことなどの事態を生むおそれがあります。

◇偏見、差別の解消に向けて

①みんなが新型コロナウイルス感染症や感染予防に関する知識を持つこと

②偏見や差別を防止するための啓発を進めること

・誰もが感染しうる感染症だという事実

・誰もが気付かないうちに感染させてしまう可能性のある感染症だという事実

・病気に対して生じた偏見や差別が、更に病気の人を生み出し、感染を拡大させるという負のスパイラル

・医療従事者をはじめとして本感染症への感染リスクと隣り合わせで働いている人々に対する敬意

③法務省や地方公共団体などの本感染症に関連する偏見、差別、いじめ等の被害に遭った方からの人権相談窓口についての周知をよりいっそう強化し、利用を促すこと

※〔日本赤十字社〕「ウイルスの次にやってくるもの」

【相談窓口】

・人権問題全般を受け付ける「みんなの人権110番」

 TEL:0570-003ー110

・いじめや虐待などの「子どもの人権110番」
 TEL:0120ー007-110

・子どもたちや保護者がいじめや偏見などに悩んだ場合「24時間子供SOSダイヤル」

 TEL:0120-078-310

・DVやセクシャルハラスメントなどの相談について「女性の人権ホットライン」

 TEL:0570ー070-810

・外国語人権相談ダイヤル

 TEL:0570-090-911

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